空っぽな巣
娘が大学生になり、家を出てアパートでひとり暮らしを始めました。
合格が決まったときは嬉しくてほっとして
その後は住まい探し、入学手続き、家財や家電の購入、引っ越し、と大忙し。
やっと終わって一息ついたら、急にさみしさがこみあげてきました。
娘が家を出る日の数日前から、仕事中も気を抜くと涙が出そうになって
食事を作りながらも、一緒にご飯を食べられるのはあと何回、と思うだけで泣きそうになって
とうとう別れの日。
新幹線の駅ではがんばって笑顔で見送ることができたけど
行ってしまったあとは、涙。
しばらく何にもやる気がおきなくて
調べてみると、「空の巣症候群」と言うそうです。
子どもが巣立った後、生きがいを失って抜け殻のようになってしまう状態のことで、まさにその通り。
子どもは子どもの新しい人生を歩き始めたのだから
遠くから見守って
もし何か、困ったことがあったら、いつでも助けてあげられるように
古巣を守っていきましょう。
そして、母親もこれからは自分の人生を生きていきましょう。
そんなふうに書いてありました。
これから永遠に会えないわけでもないし、縁が切れるわけでもない
長い休みには帰ってくるし、今ではLINEビデオで顔を見ながら話すこともできます。
何にもできないんじゃないかと思っていた娘ですが、
はじめてのひとり暮らし、ちゃんと考えてしっかりやってます。
逆にわたしがいろいろと世話を焼いてしまうことで、やりたいこともできなかったのかも。
もうじゅうぶんに独り立ちする力はつけていたんだな、と
ちょっとさみしいけれど、それは嬉しい誤算でした。
母もがんばらねば。