なぜ「偏差値50の公立高校」が世界のトップ大学から注目されるようになったのか!?
「ミネルバ大学」つながりで読みました。
ぜんぜん知らなかったんですけど、著者は大阪府立箕面高校の民間人校長だった人。
2014年に着任し、3年後の2017年には海外30大学に累計36人が合格したんですって。
それも、受験対策も補習や補講も一切やらずに。
何をやったかというと
1年目は先生たちの改革。
ゼロベースで考えて仕事を減らし、飲み会での文句と多数決を禁止。
文句は外で言うのではなく、直接言ってもらい
多数決ではなく対話を重ねてみんなが納得できる解を探す。
そうやって、オープンマインドで対等に話ができる関係を作った。
それとともに、思考力を育てるための課外授業、「土曜講座」を始めた。
2年目は、生徒たちに世界を見せる改革。
ボストンでの起業家研修プログラムに短期留学。あるいは、お金がなくて海外に行けないという生徒からの要望を受けて、海外のトップ大学から学生を呼び3日間のワークショップを企画。
こうやって、先生たちと生徒たちのマインドセットを少しずつ変えていった結果、
3年目には8人が海外に進学し、4年目には累計36人が合格。
3年目の「図書館改革」が象徴的でした。
ワークショップができる場所が欲しい、という先生の要望を受けて、図書館を改装したのですが、そのコンセプトが「前を作らない」。
みんなが机に座って前を向いている状態ってのは実はすごくしんどくて、いわば調教されているようなもの。
机を取っ払い、誰かが立ち上がって発言するとそこが「前」になる、そんな自由で平等な場所を作ろうとしたんですって。
前例とか、常識とか、「普通」とか、そんなものは一旦忘れて、
ゼロベースで腹を割って話し合い、みんなが最低限だいじにしているポリシーを尊重しながら、何をすべきかを考えていく。
海外のトップ大学に入れる生徒を育てたからすごいんじゃなくて
生徒が失敗を恐れず好きなことにチャレンジし続けられる場所を作ったところがすごいんだな。
怖いってことは、新しいことに挑戦している証拠。
怖いことにたくさん経験して、慣れたものが勝ち。
そんなやわらかなマインドセットで行こう。
そう思いました。