夫のトリセツ
男性脳と女性脳が違うという話は聞いたことがあったけど、いわゆる「腑に落ちた」、
そうだったのかー!という快感を伴う納得感を持ったのは初めてかも。
男性脳は、定番に忠実。
この本で一番感動したのはこのエピソードでした。
著者の黒川さんが、ダンナさんと離婚について話し合っていたとき。
ダンナさんから「今年の手袋は何がいい?」と聞かれたそうなんです。
黒川さんは、毎年誕生日にダンナさんから手袋を贈ってもらうことにしていて、
それは新婚のときに、「冬の北風からわたしの手を守るのはあなたの役目よ」とダンナさんを「手袋係」に任命していたからで、
そうしたら、ダンナさんは離婚調停中にも関わらず、自分の役目を果たそうとしたんですって。
「別れようとしている男からの手袋なんかいらない」、と言うと、
「冬が来ると北風が吹いて、手が冷たいぞ」
この状況で、「手袋係」の使命を果たそうとしている夫のやさしさ、
女性からは理解しがたい男のやさしさに気づいたことで、黒川さんは離婚をやめのでした。
男の愛とは、約束を愚直なまでに守ること。
毎日働いて、毎日家に帰ること、そんな「定番」が男にとっての愛の証。
逆に女性にとっては、「定番」は当たり前で、特別な「非定番」を愛の証と考えている。記念日のサプライズや病気の時のいたわりなどなど。
このすれ違いが夫婦間の軋轢を呼ぶ、って、そうだったのかーー。
もうひとつ、「男の言葉を裏読みしない」も間違えやすいポイントです。
「おかず、これだけ?」と言われると、「これだけしかないのか!」という皮肉に聞こえたり
「このゴミ全部僕が持って行くの?」と言われると、「一つくらい持って行けよ!」という怒りを読み取ってしまったり
女性脳はついついそんなふうに考えて、怒ったり悲しくなったりしがちだけど
そういうのはほぼすべて濡れ衣で
「おかず、これだけ?」は、食べるペースを決めるために全体の量を知りたいだけ。
「このゴミ全部僕?」は、一度に何個持てば効率的か考えるために知りたいだけ。
だから、深読みせずに明るく「そうよ♪」と答えればOK、って。
そうなのかー!
ちょっとためしてみましたが、どうやらほんとうにそうみたいです。
もうひとつは、
「男性脳は結論のわからない話に耐性が低い」
実は、わたしは結論がわからないままに話し始めることが多いんです。
話していると、そのうち見えてくるから。
結論が決まってから話そうとすると、一生何も話せないかも!
そういう人は、「結論が決まってはいないけど」
と最初に言ってから話し始めると、ケンカにならずにすむんですって。
「定番を決める」「深読みしない」「結論がないと先に言う」
夫との関係をよくする3つのポイント、ほかの人間関係にもめちゃめちゃ使えそうです。