英雄の書
少し前に読んだ、黒川伊保子さんの本。
(149)英雄の書: すべての失敗は脳を成長させる (ポプラ新書 く 4-1)
- 作者: 黒川伊保子
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2018/04/10
- メディア: 新書
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響いたところをメモしていたのを読み返したら、またまたガンガン響いてきて、これはちょっと誰かに言わないと収まらない。
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・こういう親の子だけは一流になれないという親がいる。それは結果にコミットしすぎる親。親が結果に一喜一憂すると子供は失敗を恐れるようになる。失敗したらその経緯から学ぶものがたくさんあるのに、失敗にがっかりしすぎて学びが生じない。結局全く伸びなくなる。
・空気なんか読めなくてもいい。
人の顔色を伺う若者より、好奇心と使命感に突き動かされる若者を世間はどんなに愛するかわからない 。確かにいい子は便利だ。いい子の幼児は部屋を汚さない。いい子の若者は宴会を正しく盛り上げてくれる。いい子の社会人は予定調和の対応をいち早く繰り出せる。表面上は重宝されるだろう。しかし想定通りの答えが返ってくるのなんて結局は飽きられる。その人じゃなくたっていいんだもの。
本物の人生を歩いている人たちは、自分自身を生きている人しか相手にしない。
・若い人たちには本当に知ってほしい。とやかく言われるのは怖くない。失敗の一つや二つやらかしておおらかに謝れる方がかっこいい。人の心に残って本物の支援者を得られる。
世間は若者たちが思ったよりもずっと 寛大なのだ。
もっと正確に言えば、本物の大人は 寛大なのである。
とやかく言う大人は確かにいるけど、相手にしなくていい。
・失敗したものだけが反射神経を超えられる 。
自分を信じるためには、どのような窮地に立たされても必ず打開策を見出せる、失敗しても次への知恵に変える機知が自分にはある、と思える状況を自分の脳に作り出すこと。 この境地に達するために必要なのは、基礎力と戦略力だ。 戦略力は失敗なしには鍛えられない。失敗を乗り越えた数だけ機知の回路が出来上がる。
・失敗を恐れないことと、勝ちに行かないことは違う。 ヒーローになるものは決して諦め試合 をしてはいけない。 失敗を恐れないということと、失敗をしてもいいと諦めることは大きく違う。
全体が負けてもピンポイント勝負に勝てば、それは明日への成功事例になる。
・徹底した他人思いと他人の思惑を気にすることは180°違う。 他人の思惑を気にする人は結局のところただの自分思いなのだ。
人に迷惑をかけたくない?
いやいや本当は人にとやかく言われたくないだけ。自分がいい子でないことに耐えられないだけでしょ。
・徹底して他人思いの人たちは、人の評価には平然としている。 顧客が満足してくれればそれが達成感であって、自分の価値や評価が目的じゃないから。人に叱られたら顧客の不満と真摯に 向かい合う だけだ。
・他人の評価を自分の存在意義にしている人はどうしたってタフになれない。人に叱られたら人格を否定された感じがするんだもの。 だから叱られるのが怖い。非難されるのが辛い。この感覚が他人の思惑を気にする人から自分を 失わせる。
・叱られることから逃げることだけを考えて、白も黒と言ってしまうこともある。そのうちことが穏便に住めば白も黒もどっちだっていいような気になってしまう。脳の中に自分がなくなり、余計に他人の思惑だけを頼りに生きていくことになる、地獄の悪循環だ。
・普遍の 正しさなんてこの世にはない。
許せないことを見つけよう。 自尊心と自己愛はもちろん違う。 自分が正しいと思ったことを、他者や社会のために大事だと思う気持ちが自尊心だ。
こんなに頑張った自分が愛おしくて、理解してくれない周囲に苛立つとしたら、それはただの自己愛。
・上質の異質になれ
失敗を恐れず、孤高を愛し、自尊心と使命感によって手に入れるのは、「上質の異質であるあなた」だ。
あなたらしさを追求して、上質の異質になりなさい。
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いい子にならなくちゃいけないのに、いい子になれない自分がイヤでした。
がんばっていい子のふりをしようとするのに、化けの皮はすぐにはがれて。
「いい子なんてつまらない」
そう言われても、いい子にもなれない子が英雄になんかなれるわけがない。
たぶんずっとそう信じ込んでいたような気がする。
いい子になんかならなくていい。
自分らしくあればいい。
とやかく言う人は無視していい。
そんな勇気をもらいました。