マリマリのブログ

日々の気づき、読書メモなど

「青春ロボコン―『理数系の甲子園』を映画にする」

長澤まさみ主演、2003年の映画「ロボコン」。

実は映画は見てないんですけど、市内にある高専が舞台ということで、ちょっと気になってました。

 そして昨日、図書館の ”地元” コーナー本棚で、この本に出会ったんです。

 赤い表紙に目が釘つけ。

これは、呼ばれてる。きっと。

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著者は映画「ロボコン」の監督、古厩 智之さん。

古厩さんはプロデューサーから「ロボコンを映画にしませんか?」と誘いを受け、

次々に強い敵を倒していく「戦いもの」の映画を作ろう!とすぐに引き受けたそうです。

 

勝って勝って勝ちまくる物語にしよう。

ロボコン素人の落ちこぼれの女の子が、勝って勝って勝ちまくって、ようやく勝負のおもしろさに気づく。「出発点」に行き着くまでの物語にしよう。

 

そんなふうに物語の大筋が決まり、主人公の造形が決まり、登場人物とキャラクターが決まり、脚本が決まり、

そこから撮影がスタートします。

 

本はそこから、脚本の紹介に入ります。

それも、完成版の脚本ではなくて、撮影用の台本。

役者が演じ、撮影されたものの、使われなかったシーンも全部入ってるんです。

「ここは要らないことがわかって削りました」と。

物語の進行に不要な部分、話が前に進まない部分は、容赦なくどんどん削られていきます。

 

あるいは、脚本にはこう書いてあったけど、役者の動きを活かしてこう変えた、とか。

役者が作るキャラクターが、ときには監督の予想を超えていきいきと動き出す瞬間があるんだそうです。

映画ができあがったあとで、「このキャラはこういうやつだったのか!」とわかるときもあるんですって。

 

言葉による映画のメイキング解説。

映画を作りあげていくその過程が丁寧に描かれていました。

「物語が止まってしまう場面は要らない」というのにいちばん驚きました。

 

映画「ロボコン」、今度ちゃんと見なくちゃ。